河岸段丘

 2000.10.5作成

 河川は、分水嶺を始点とし河口を終点として、その河口からの距離と河床の高度をプロットしたときに、なめらかな曲線を描きます。その安定な河床高度分布曲線にあわせて、河川は堆積と侵食を行います。

 土地の隆起・沈降や、海水面変動などで、その高度分布曲線が変化してしまうと、それまでの河床が放棄され、

1)下方侵食で削り込んだり(隆起または海面低下)、

あるいは

2)堆積物で埋め立てたり(沈降または海面上昇)して、

その条件で安定な高度にあらたな河床をつくります。

 これが河岸段丘であり、通常は河床の削り込み(1)で段丘の存在が認識されます。 埋没した場合(2)は埋没段丘と呼ばれます。

 里川の河岸段丘。対岸の水田が広がっている面と、手前の道路が通っている面が同じ河岸段丘面であり、それを削り込んで現在の里川の流れる河床がある。

 撮影したのは、里川の支流がつくった、さらに一段上の段丘面から。画面左側の下に玉簾の滝がある。

 (里川・日立市玉簾 撮影:1983.10)


 地層と化石

 石からわかること

 indexに戻る