枕状溶岩


水中で溶岩が流れると、溶岩流の表面が水で急冷されるために、チューブ状にのびた独特のかたちで溶岩が積み重なっていきます。断面で見ると、俵や西洋枕が積み重なっているように見えるので、枕状溶岩と呼ばれます。

 枕状溶岩は、水中で流れた溶岩であることを示すとともに、地層の上下判定や、新鮮なマグマの急冷ガラスが残っていることなど、地質学的に使い道の多い、便利な存在です。

 枕状溶岩の表面は、急冷ガラスに覆われ、無数のひびが入っています。

 断面で見ると、放射状の節理が特徴です。積み重なっている様子がわかります。下位の溶岩のへこみを埋めて、上に次の溶岩が重なるので、溶岩の垂れ下がりで堆積時の上下方向がわかります。

露頭:千葉県鴨川市・嶺岡層群


石からわかること

indexに戻る