イスアに露出する38億年前の海洋地殻を割って流れる雪解け水。
グリーンランド内陸氷床は、南極大陸に次いで大きい。
数十万年前からここに降り積もった雪が氷になり、氷河となって沿岸部のフィヨルドに流れ出している。
ここで融けて流れ出す水は、数十万年前に降った雪のなれの果てかもしれない。その中には当時の大気も閉じこめられている。
黒っぽい岩石は38億年前の海洋底を構成していた玄武岩質岩石。現在は変成岩になっている。
枕状溶岩や縞状鉄鉱、炭酸塩岩の存在から、地球が誕生して7億年余り後のこの時代に、
すでに大量の水が海洋として地球の表面を覆っていたことがわかる。
グリーンランド内陸・イスアの短い夏の終わり。氷河から融けて流れ出した水は、あちこちでせせらぎをつくる。