造陸運動とは

 2001.5.14


 造陸運動とは、大陸地域で、地質時代のある時期に広い面積が陸化する現象をさしていますが、これは、言葉の意味からすると、実体のない地質現象なのかもしれません。

 地球史を通じて、海水面は昇降を繰り返していて、古生代以後でもその変動幅は200-300mに達します。その原因は、氷床形成による海面低下や、新しい海洋底の形成による、平均海底深度の上昇があります。海面が上昇する時期には、海水が大陸地域を広く覆いますが、海面低下期には、大陸地殻上の、それまで海底にあった広い範囲が陸化します。

 造陸運動と呼ばれるものは、氷床形成などによる海退現象を見ているのではないか、というのが僕の考えなのですが、はたしてどうでしょうか。検証は、海面低下期と、いわゆる”造陸運動”の時期が一致するかどうか、確かめればいいだけです。


石のたましい

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