地学概論(第9回)http://www.h-hagiya.com/gakugei/

2011.6.28 萩谷 宏

 

大地は動く ―地球の熱対流と地表の諸現象

 

 

地球は密度成層 …前回

 密度成層が崩れるとき → 対流の発生(熱対流=熱輸送)

 

地球はマントル対流を起こしている

 対流の表面・・・冷えている(地殻+マントル上層)ので固化

       (リソスフェア…litho(岩石)+sphere(圏))

 内部、温度が高く、やわらかい(アセノスフェア、1100℃以上)

 

表面の動きが「プレート・テクトニクス」として見える

 

対流の境界でのおしあいへしあい→変形(…プレートは剛体?)

地殻の厚みを増す、あるいは大陸の衝突(例:ヒマラヤ)

中国の内陸部での大地震:インドの衝突による変形の活断層

 

活断層の形成、変形の進行(GPSデータで予測する日本列島の変形)

 

地球の熱輸送のあらわれ = プレート運動

災害だけでなく、大地をつくるはたらきがある

 

注)プレート =リソスフェアlitho-sphere 上部マントル+地殻

  プレート下の変形する領域:アセノスフェアAstheno-sphere

 

マントルをつくるもの:かんらん岩(90%がかんらん石)peridotite

 かんらん石:peridote (宝石にもなる)  *標本

下部マントルはペロブスカイトなど。結晶構造が異なる鉱物。

 

プレートテクトニクス・・・定常状態での対流の姿

突発的な現象、例えば大陸分裂を引き起こす原因は何か?

 ・・・プルーム・テクトニクスの考え

 

地震波で地球内部を見る→地震波トモグラフィー

・地球内部には高温部分と低温部分がある。

沈み込んだプレートがマントルの上部下部の境界に滞留

・・・ある程度貯まったところで落下、それが上昇流を引き起こす

 →大陸の分裂の引き金になる