出席カードに書き込まれた、質問と意見(要約)に対する回答(10/16火曜2限)
(月面探査のための地質調査訓練の意義、地球の層構造、プレートの移動と山脈形成。)
*授業で、ここ30年くらいでプレートに関してだいぶわかってきたと言ってましたが、関東大震災が次にいつくるかは予想できないのですか?
まだ科学的な予想はできないですね。たとえば、雷のできるメカニズムがわかっても、落雷の場所や時間が予測できないのと似ています。
*磁極の逆転やプレートの変動、気候の変化をみると、地球はまるで生き物のように感じる。行動が予測できても必ずしも思い通りにいかない。だから、地震予測が実際に活用された例は聞かれないが、今おきている温暖化現象も地球の寒冷期にCO2量をコントロールし、地球の気温変動幅を押さえることも可能と思う。逆に気温を下げて(サンゴを育てまくるとか)、海面を下げ、陸地を増やし、海底資源の研究をすることも可能では?
地球の気候変動をコントロールしようという研究はたしかにありますが、非常な困難を伴います。技術的、経済的な問題、例えば二酸化炭素をどうやって吸収・除去するか、という問題が未解決であることの他に、人類が気候条件をいじることで、どこでどのような異常気象を引き起こすか、ということなど、副作用が計算できないという難しさがあります。将来はコントロールが可能になるだろうとは思いますが、技術力に過信は禁物だと思います。
*地球の中心から何kmが内核、外核、マントルなど決まっていますが、どのような調査法を用いたら、内核は○km、外核は△km…と数字で表すことができるのでしょうか?
各地で観測した非常に多くの地震波のデータから、逆算して求めていきました。詳細については、僕は説明できないのですが、地震学の教科書を探してみます。
*ヒマラヤ山脈がインド大陸とユーラシア大陸の衝突でできたことは知っていたが、アルプス山脈も同じ形成過程を経ていたとは知らなかった。現地で化石を実際に見てみたいと思った。
イタリアがアフリカ側だというのが、僕にもイメージしにくいですけれど、それを受け入れると納得しますね。
*月のドラマをみてたときの先生の解説がアツくてびっくりした。
*地質学者って、なんでもない石ころや景色から、すさまじい物語を読みとることができる。うらやましいと思った。全てのものの存在に理由があるんだ…と感じた。
そうですね。今度から石ころをけとばす前に拾い上げて見てください。もしかしたら何か発見があるかもしれない。
*石が示す、地球の情報を知ること・理解することが大切。という言葉に納得してしまいました。
*ヒマラヤに海の生物の化石があるというのを初めて知りました。
*化石はどのようにできあがるのですか?アンモナイトやイカみたいな生物がどうして石になるのかわかりません。
化石のできかたを簡単にいうのは難しいですが、基本的には生物遺骸や痕跡が、完全な破壊・分解を逃れることが大事で、そのためには急速な埋没が重要だと考えられます。化石になって残るのは、硬い殻や骨の部分がほとんどです。そういう硬組織を持つ生物が化石に残りやすいということがひとつ。もうひとつは、当時繁栄した生物ほど、化石として残る確率が高いこと、最後に、化石として残りやすい環境(例えば陸上よりも海底)に生きていた生物が化石になりやすいといえます。
*ヒマラヤに化石の調査に行ったのはプレートがあることがわかる前ですか? 後ですか?
あの番組のことでしたら、1985年頃ですから、プレートのことはよくわかってきた後です。
*海底火山が唯一地表に現れているのがアイスランドだと聞いたことがありますが、海底火山と火山は海水の中か外かだけの違いではないのですか?海底火山が地表に出たら火山ということになるのでは?
「海底火山」ではなく、「海嶺」が地上に現れているところがアイスランドなのだと思います。海底火山が海面上に顔を出したら、もちろん陸上火山です。おっしゃるとおり。
*みどりのきらきらした石がきれいだった。あれは宝石じゃないのですか? 普通に手に入るものなのですか?
かんらん石のことですね。ペリドットという宝石になります。あれは、ペリドット鉱山にしている火山の溶岩の流れた場所で、宝石にならない部分を標本として売っていたものです。
*たかが人生80年といわれる人間が比べものにならない地球の誕生の歴史を解明することに不思議さを感じる。
同感ですね。
*まだまだ地球も知らないことばかりだと思った。
そうですね。僕ももっと知りたい。
*日頃見ている石というものをさまざまな点から見ると、その石はただの石ではなく、宝石以上に価値のある石があるということがわかった。
そうそう、どんな石も、そこにあることに意味や価値が見いだせるとおもしろくなると思います。
*地球の中心部はどうなっているのですか、また見れるわけではないのにどうしてそれがわかるのですか?
わからない。だから、授業で説明したように地震波を使って間接的に地下の状態を読みとろうとする。あるいは実験室で地球内部の温度圧力条件を再現して、実験してみる。さらには、壊れてしまった小惑星の破片である、隕石の情報を利用する。そういうことです。
*地球の内部は300kmぐらいまでしかわからないみたいですが、それでは太陽、月の内部は推定であって、本当のところは全くわからないのですか?
どの程度わからないか、というのは
*先生が映画を観て「もう泣きそうです」と言ったとき、「地質学者なんだなあ」と感動しました。
(登場人物のシルバー教授が、野外調査の意義をきわめて的確に説明してくれているので、「こういう解説をしてくれると、地質屋として涙が出そうなほどありがたい」ということを言いました。「もう泣きそうになりますね」と言ったのかもしれない。)僕は、一地質学者でありたいと思っていますが…。
*前期も見たビデオだったけれど、今回は要所要所で先生がストップさせていろいろと説明してくれたので面白かった。違うビデオではパンゲアにびっくりした。昔は全部つながっていたなんて信じられない。
行けるものなら、その時代に行って、つながっている大陸を見たくなりますね。
*大陸と大陸の衝突で、大山脈が出来ていくのは理論的にはわかるけれど、現実的にはよくわからない。なんだか不思議。
いや、実感を持つのは難しいと思います。僕もイメージするのはなかなか難しいです。不思議でいいんじゃないかなあ。
*VTRで岩をひっくり返したり、石を割ったら化石が出てきましたが、なぜ、そこに化石があるとわかるのか不思議です。
いや、その、たぶん、うまく化石がでてきたところを編集したのだと思いますが…。でも、どんな石に化石が入っているのか、というのは、ある程度見分けるこつがあります。例えば、ノジュールといって、地層の中で石灰分が集まって硬くなっているものは、中に化石が入っている場合が多いのです。
*今もインド大陸はユーラシア大陸に潜り込んでいるのですか?もしそうならまだヒマラヤ山脈は高くなっているの? …VTRの最後に言っていました。
ある程度以上高くなると、浸食や崩壊が起きてしまうので限度があります。高くなっているという最近の観測結果はでているみたいですね。
*断面が見えている山や、アンモナイトが丸見えになっている山は自然のすごさを感じた。
そうですね。人間の小ささを感じるとともに、小さな悩みが吹き飛びますね。
*以前アポロ15号の映画を観たときは、ひとつひとつの場面ではほとんど感じなかったことが、先生の解説によって、とても深い意味があることがわかり、より理解することができてよかった。
*ビデオの画面を見るだけで、実物じゃないのに、フィクションとかその情報からいろいろ見える先生は、本当にすごいなと驚きまた尊敬した。
僕などより、本当に優秀な地質学者は、もっといろいろ見えるはずです。
*なぜ地下に行けば行くほど温度が上昇するのか? 逆に上空に行けば行くほど温度が下降するのか?
地下の場合、地表面からしか熱が逃げることができないからです。だから、地表面から遠くなるほど温度が高くなる。そうしないと、地表に向かって熱が流れない。(熱力学第0法則) 上空の場合は、太陽の光を吸収し、暖まるのが地表面で、大気は光を吸収しないからです。(例外…オゾンの紫外線吸収)
*中がつまっていない惑星とかってあるんですか?
小さければ不可能ではありませんが、重み(重力)でつぶれてしまうので大きな惑星では無理ですね。
*地球はほんとに様々な要素があつまってできていると思いました。
*最後に観たヒマラヤ山脈のできかたは、何となくは前から知っていたが、出来る過程の小さな島があるのは初めて知った。インド大陸はユーラシア大陸にかなり深く入り込んでいるのだと思った。
あの小さな島の意味については、僕はよくわかっていなくて、調べている途中です。
*プレートが発見されたのは20年前くらいと言っていましたけど、大陸移動説との関係は?
大陸移動説は大陸移動の原動力を説明できなかったわけですが、プレートの認識(1960年代)は、プレートに乗った大陸が動くことが可能であることを示しました。実際にリアルタイムで大陸の動きが実測されたのは1980年代です。
*アメリカのサンフランシスコとロサンジェルスが近づいて、いつかはくっつくって本当?
サン・アンドレアス断層の話かな。調べないとわかりません。ちょっと待って。
*花こう岩の方がきれいだ。アンモナイトの壁はキモイ!
同じ場所のアンモナイトの壁が、小田原の神奈川県立生命の星・地球博物館に展示されています。
*岩石にはいろいろな種類があった。少しは知っていたが、これほどまでとはビックリした。
*月がなぜこの場所にあるかと考えていくと、なぜ地球はあるのか、なぜ人はいるのかと私たちのまわりのこともナゾとなってくる。これから考えると人と宇宙とは密接な関係があるように思えた。
そうですね。宇宙や地球を見つめることは、我々自身の存在を見つめ直すことにつながりますね。
*何千年もかけて起こる大陸移動などの変化は、神秘に近いものを感じ、自然の力にただ感動するだけである。ここから考えると、これから何千年後には大陸が逆にパンゲアに戻ることはありえるのですか?
パンゲアとは呼びませんが、1億年ほどで全ての大陸が再集合するだろうと予測されています。いまの太平洋をの位置を埋めて。
*化石にはいろいろあると思った。
いろいろあります。想像できないほど、不思議なものや、面白いものも。
*石はまるで人間のようである。各々、様々な状況を経てここにある。石の人生ともいうべき事に、人は魅了されてしまうのではないか、と感じた。
僕は魅了されました。話す機会があるでしょう。
*コンクリートで敷きつめられた地球しか歩けない我々の普段の生活は、非常に貧しいなと思う。
うーん、そうかもしれません。どうしたら豊かになるかな。
*「石をただ取ってくるだけではなく、その石の存在するコンテクストが大事なんだ!」これは建築にも言うことができよう。あたり前のことだが、100%使われている建築が良い建築だと思う。
ごめん。よくわからない。100%使われている、というのは何が使われているという話なのですか?
*大陸のできかたが面白かった
*コンテクストが大切だということが心に残った。
*昔、海であった大山脈はミステリアスで神秘的でのぼってみたい。
*ヒマラヤ山脈が地殻変動でできていて、今も隆起しているなら、どの位の高さまで成長しつづけるのですか。
わかりません。1万mは越えないと思います。ヒマラヤが高いのは、土台(チベット高原)が高いからで、単独の山は4000m-5000mを越えることは強度的にも、浸食との競争の点でも、難しいと思います。
*アンモナイトは貝殻状のモノしか残っていないのに、なぜ、イカのような形態だとわかるのですか?
ひとつには、ごくまれに殻だけでなく、普通は腐ってしまう軟らかい部分が、化石として残る場合があって、それで生きていたときの姿がわかる場合があります。アンモナイトは、いまも生きているオウムガイとの類似性が注目されます。どちらかというとイカに似ているのは、ベレムナイトです。ベレムナイトは、イカのようなたくさんの脚に、吸盤ではなくとげが生えていたことが、保存の良いドイツで発見された化石からわかっています。
*アンモナイトが思ったよりも大きいと思った。
*あんなに大きいアンモナイトがでてきてビックリした。
大きいものでは、北米カリフォルニアで殻の直径が2mを越えるものが、また国内でも直径1.2m以上のものが化石として見つかっています。小さいものが多いのですけどね。
*インド大陸やアフリカ大陸が割れる、その時の地下のパワーは、海の水でエネルギーを失ったのだろうか…。まだヒマラヤは成長しているのだろうか。
岩石は熱の伝導が悪いし、大陸が割れる話は、数十kmより深いところのマントルの動きが問題なので、海の水はあまり関係ありません。
*ヒマラヤ山脈の下の川からあんなにごろごろ化石が見つけられるなんて、すごくわくわくします。
そうですね。行ってみたくなりますね。
*地球の歴史ってどうやってわかるのかって思ってたけれど、地形や化石や地面に落ちてるもので、こんなにも未知のものがわかるなんてすごいと思った。
そうですね。でも、地質学者はたぶん、もっと知りたい、もっとわかるはずだと、いつも思っています。
*山脈にも若いものや古いものに分けられるとは知らなかった。さらに若い山脈は急、ふるいそれはなだらかであるとはもっと知らなかった。
そういう視点で調べながら世界の風景(の映像)を見ると、いろいろなことがわかります。
*この映画は地学1で見た。(地学(1)…前期の講義のこと)
*前期に見たことのある映画を見たが、さらに内容が深まりました。
同じ映像を見ていても、地学の勉強をしていると、いろいろなものが見えてくる、ということを伝えたかったのです。
*最もすばらしい、美しい惑星は何ですか?
地球って答えると思っているのでしょう? いま、知られている範囲では、僕は地球が一番面白いと感じています。だから、惑星科学の上でも地球を調べることには意味がある、と思っています。美しい、すばらしい、というのはどうかなあ。基準が個人によって違うから、僕は自分の意見しか言えませんが。やはり地球かな。
*先生が見せてくれた石はどこで売っているのですか?
標本屋さん、あるいは新宿(6月)のミネラルフェアや池袋(12月)の国際鉱物ショーなどで購入できます。標本屋さんは、直接僕に場所を聞いてください。あるいは、webで検索できます。
*月には地球にあるようにかこう岩があるようであるが、地球にないものが存在するということはないのか?
月では花崗岩はみつかっていません。画面に真っ白な斜長岩がでていたので、それと勘違いしたかな? 花崗岩は、水のある条件でマグマができないと、ふつうつくられません。そういうわけで、水がきわめて乏しい月では、つくられなかったのではないかと考えられます。
*プレート・アセノスフェアの部分の説明が少し早かったように感じた。
そうですね。すみませんでした。きちんと補足した方がよさそうですね。
*ビデオはやっぱり眠くなる。
そうですか。まあ、ビデオをあまり使わない講義になる場合もあると思いますが、どうしたら眠くならないのでしょう。板書を写した方がいいのかな。
*プレートの移動によって山脈が出来ることはよくわかりました。これ以外に山脈が形成される場合もあるんですか?隕石の衝突とかで出来そうな気がするんですけど?
山脈というのは、単独の山ではなく、山の連なりですよね。そうすると、山脈ができる原因は限られてきます。大きく見れば、みなプレートが関係しているのですが、大きな断層の形成で片側が持ち上がった断層山地や、傾動山地、これもプレートがらみですが、アンデスのようにマグマ活動で地殻が厚くなった場所などもあります。
*山には死がいとか化石がある理由がわかった。
死がいと化石は少し違うような気がするのですが?
*アンモナイトの化石が山にゴロゴロくっついていてきもちわるい。アンモナイトの化石ってめずらしいものじゃないんですか?
化石は、たしかにたくさん出るところには出ますね。でも、そういう場所はわずかですし、生きていた数を考えると、やっぱり化石は珍しいものといえるのではないでしょうか。
*アンモナイトはイカの仲間なんですね。
軟体動物の頭足類という仲間です。いま生きているものでは、イカ、タコ、オウムガイの仲間ですね。
*アルプスやヒマラヤのような山脈には、たくさんの化石があるんですね。山はすごい形をしていますね。
そうですね。
*インド大陸とユーラシア大陸がくっつきヒマラヤ山脈ができたのはわかりました。その間にはさまれた海の生物が化石になったのもわかりました。しかし、大陸が移動するのは1年に数センチであるのに、そんなゆっくりなスピードで生物がはさまれるのでしょうか? 海の生物は逃げ切れないのですか?
海の底の地層に生物の遺骸がはさまれて、保存されることで化石ができます。それは大陸移動とは無関係です。そうやって化石を含んだ地層が、長い間に大陸の間にはさまれ、褶曲したり、ちぎれたりして、山の上に押し上げられ、現れているわけです。
*ビデオを見て地質学者の仕事にとても興味を持ちました。
*最初に見たビデオを通してもう一度見たいと思いました。画面の映像だけで先生が解説されていたのですごいと思いました。岩は過去のストーリーを語るというのにおどろきました。
あのビデオを授業時間中に見せる時間的余裕はない…前期も見せたので…のですが、何か考えましょう。
*色によって岩石を見分けられるのにおどろいた。
*なぜ地球の表層部には花崗岩、はんれい岩、かんらん岩などのいろいろな岩石からできているのか? ひとつの岩石でもよくないですか? また、どうやってできたのか?
説明する予定です。2回後の授業を聞いて、理解してもらえればいいなと思います。
*日本はどっちの方に動いているのですか?
難しいですね。日本のどこかによって、答え方が違うでしょう。ただ、全体として、太平洋を狭める方向に動いていると考える根拠はあります。
*石やその辺りの環境によって、その石の過去のことがわかるなんてすごいと思った。そのへんに落ちている石についても同じようなことが成り立つのですか?
成り立ちます。
*地球の核の鉄はとけたりしないのですか?
それは内核のことですか? 外核は液体ですが。もしそういうことであれば、外核の温度が冷えると固体になり、内核が成長していくと考えられています。ですから、とけない、ということになるでしょうか。
*日本はプレートにまたがったところにあったと思いますが、日本がプレートの力によってひきはなされたりするのですか?
プレートの力によって、というのが正しいかどうかはわかりませんが、雲仙−阿蘇−九重のラインで、大陸地殻がゆっくりと割れつつあるようです。
*山は適当な場所にあるのかと思ったらベルトコンベアみたいに連なっているのですね。
理由なく山はできないですね。
*百聞で一見にせまろうとする、たいへんな行為だと思います。
*適当でないかも知れませんが見えないものを見つめるどこか哲学的なものにも思えます。
(地球の内部構造を知るための方法について?)
学問は、哲学と通じる側面はあると思います。僕は哲学に詳しくはありませんが。
*先週の講義で「月は地球のタイムカプセルだ」という言葉がとても印象に残っていたのですが、今回の講義で自分の中でひっかかっていた疑問がとけて、すっきりしました。
それはよかった。疑問を持ち続けることは大切なことです。本当は授業者として、1回の講義で解決しなくてはいけないことなので、僕も助かったと思います。
*今まで人間が惑星を破壊したことはない、と言っていましたが、何回も破壊しようと計画されたんですか?
具体的には、まだないと思います。
*地質学のように状況を理解し、把握することによって事実を判明させる仕事はとても大切な仕事なのに、世間ではあまり評価されていなく、このような仕事が大事だともっと伝わるような世の中になってほしいと思った。
僕も、できるだけ世の中に訴えていこうと思っています。
*アンモナイトは何故6500万年前突然消えたのか
ナゾです。いろいろ説はあるので、調べてみては。大事なことは、アンモナイトに限らず、かなりの海生生物が同じ頃に絶滅していることでしょうか。
*インドの大陸が昔、南半球からいまの所まで移動してきたなんて想像できない。山の化石からすると、海はアンモナイトだらけできもちわるかった。
化石に残りやすいものと残りにくいものがあります。必ずしも、化石が多いからアンモナイトだらけだったとは言えない。
*マグマって必要なものなんですね。今までは恐い存在でしかなかったのですが、感謝しなきゃいけませんね。
そう思ってくれたら、授業をした甲斐があったというものです。
*「すべて」をこの目で見たい。自分の寿命が1億年くらいあれば…。でも、本当に見れちゃうとロマンがない。
僕も自分の目で見たいと思うときはあります。
*地震によって地球内部の事が分かるから、火山活動の起こっている所で地震の活動の回数とかを測っている事が分かった。
そうですね。マグマの移動が地震を引き起こしたり、地震の起きないところがマグマだまりだったり、非常に重要な情報を与えてくれます。
*食べれる石ってあるんですか?
純度の高い石灰岩は、粉末にして、カルシウム添加剤として食品に混ぜられている場合があります。給食のソフトめんなどに入っているらしいです。
*みかげ石を墓石に使うのはどうしてなんですか? 石にはたくさんの種類があると思うのですが…。でも、みかげ石はみがいたところはきれいなのに、みがいてないところは、単なるその辺に落ちている石と同じだと思った。
石材のところで扱いたいと思いますが、丈夫さ、価格の安さ、入手のしやすさでしょうか。
*石にふれることができて、実感がわいた。
*地質学者はロッククライミングが好きですか?
好きな人もいます。僕はやったことはありません。
*大理石と花崗岩は違うんですか?
違います。石材で混同している場合がありますが。大理石は石灰岩(炭酸カルシウム)ですが、花崗岩はSiO2の多いマグマが固結したもので、成分や構成鉱物(石英、長石類、雲母類)が大きく異なります。
*地質学の面白さが少しわかった。
*歴史を調べるときも土を調べていますが、あれは土の中の炭素を調べているのですか? 炭素の何を調べているのですか?
土を調べるのは、その中に含まれる花粉化石や、火山灰を調べることが多いです。木片などが出れば、その炭素の放射性同位体の残り具合を調べて、木が生きていた時点からの経過時間を求めることができます。(5万年前くらいまでは)
*かんらん岩はなぜ両端しか緑色になってないんですか?(図で示す)
「つなぎ」の黒い部分は、かんらん岩を地上に運んだマグマの部分(玄武岩)です。
*1つの石から情報を得るのが面白い。推理小説みたいなので。
*大陸の移動(インドがユーラシア大陸へ)が一番印象的だった。
*大陸が海に沈むことはないのですか?
海面が上昇すれば、低いところは海面下に没しますが、大陸そのものはマントルに対し浮力で浮いている構造なので、全部を沈めるということは不可能です。
*石はすべて状況がだいじなんですね
*アルプスの(褶曲した地層断面の見える山)に感動した。→←で力を受けたのがよくわかった。
*ユーラシア大陸はなぜ動いていないのですか? ホントはもぐり込んでいる動きがあるのですか?
全体としてユーラシア大陸も北方に少し動いていました。いまでも、太平洋を狭める方向にゆっくり動いています。動く方向は、沈み込みの場所でコントロールされます。
*今日の話はなんだかとりとめのない話でしたなあ。
まとまりが悪かったと思います。最後に、まとめとして月と地球の比較をすべきでした。反省しています。
*アンモナイトは食用にできたのか?(イカの仲間らしいけど…)
いま生きている、アンモナイトに少し似ているオウムガイの仲間は、食用にされています。たぶん…。
*このままいくとインドは無くなるのですか?インド人はどうすれば?
*インド大陸が大移動してユーラシア大陸と衝突してヒマラヤ山脈ができましたが、まだインド大陸は動いているのですか? そうすると、インドはなくなるのですか?
なくならないと思います。大陸地殻は密度が小さく、マントルの上に浮いてしまうので、形がかわっても、沈み込んだり、消えてなくなることはできない。
*かんらん岩がとてもきれいでしたが、なんで緑なのか不思議です。他にも色々な宝石がどうやってできたのか興味あります。
中に含まれる2価の鉄イオンに緑色の原因があるようです。
*ヒマラヤは「雪の住みか」という意味を持っているということをはじめて知った。
そうですね。山の名前も、それぞれ意味があるのですね。