自主ゼミ「武蔵野台地をあるく」出席カード(6/8土曜午前・午後)
2002前期第3回(狛江・宿河原堰)
実習内容の要約
*◎学んだこと
上総層群の砂岩から化石を採集する。砂岩が新しく露出した部分の色は青みがかかった灰色で、風化が進むと赤褐色になる。よって、青みがかった灰色の砂岩を掘った方が、化石を発見しやすい。(0031033)
#風化が進むと、というのは、酸化のことと、セメント物質の石灰分(方解石)の溶解ですね。化石を発見しやすいというだけでなく、殻が残りやすいというところもポイントです。実は水中に露出している化石もあって、そういうところを観察すると、常時水に浸かっている部分はみな青灰色で、化石の保存もよくて、このような砂岩は地表に露出しているとたちまち風化(酸化)していく、ということがわかります。
質問・意見・感想など
*◎感想
まずは、なんと言っても東京で化石の採集ができるということが自分の眼で確かめられて良かった。野外地質学は、やはり実物を、しかも周囲の状況であるコンテクストを含めて把握し、そこから時間的・空間的な情報を読み解くことにこそ意義があることを講義+野外実習を通じて分かってきた気がする。日頃の行いが悪いせいかあまり美味しい(食べたわけではない。それなりに意味のある)化石は採集できなかったが、比較的大きめで保存の良い二枚貝の化石が採集できた。あと他の人が採集したものだが、ウニの殻の化石や有孔虫の化石なども見ることが出来て良かった。層理面が見つからなかったため走向と傾斜を測ることが出来なかったのでいずれ測ってみたい。