地学・地学(1) 専門基礎科目 受講案内
2002.4.9 萩谷 宏
*地学とは
地学 …広い意味では、earth and planetary sciences
狭い意味では、geology geo(大地の)+logy(logic=論理)
この講義では、わたしたちをとりまく世界(地球・宇宙・生命)のなりたちと、地球の歴史を中心に進める。
さまざまな現象や事物のなりたちを知り、そこから自然界のさまざまなロジック、法則性を読みとることが、地学を学ぶ意義である。
A)すぐ役に立つ地学 …(実用の地学) 予測、対策、産業活動
地震予知、火山噴火予知、災害予測、地球環境保全、地下資源開発、土壌・水質・大気汚染防止、砂漠化防止、燃料資源探査、建造物の選定、地盤強度・・・
B)すぐには役に立たない地学 …(教養の地学)
地球の歴史、地球の起源、マグマ生成のメカニズム、化石化のプロセス、鉱物の分類、結晶系、岩石の分類、大陸衝突と造山運動、古生物の知識・・・
…基礎があってこそ建造物が成り立つ。基本的な知識が、将来の応用のために重要。
*講義の進め方(通常のパターン)
・イントロとしてのVTRクリップ(約8分)
・VTRの内容に関する補足説明、
・板書による講義。標本類の回覧。要点のまとめ
・VTR2(約8分)
・VTR補足解説。
・質問の時間。次回予告。出席カード記入時間。
*講義の受け方
基本的なマナーを守ること。(遅刻しない。携帯電話の電源オフ。etc.)
質問は歓迎する。なるべく各回の講義の最後にまとめて質問して欲しい。
(講義内容の間違いを発見した場合などは、その場で指摘してくれるとありがたい。)
*出席カード
毎回、学籍番号・氏名を自筆で記入するための出席カードを配布する。出席カードには、毎回の講義内容を要約を記入したり、質問や感想を記入するスペースを用意する。これらは出席点評価の対象とする。代筆・代返は出席と認めない。
*ノートの作り方
背綴じのノートを推奨。ルーズリーフは、バラバラになりやすいので勧めない。
各回の配布プリントに、講義の大枠と要点、参考文献を記入してある。それとは別に、ノートに板書を写し、講師の話した内容を項目ごとにメモしながら、見やすいノートをつくることを勧める。
*学習を深めるために
90分の講義では、ごく簡単に、その分野の入り口部分しか紹介できない。
各回で参考書を紹介するので、興味を持った内容については、それらを手がかりに、自分で学習を進めて欲しい。
地学では野外実習が非常に重要であるが、カリキュラム上では用意されていない。そこで、野外実習の自主ゼミを企画している。詳細は後日案内プリントを配布。
*成績評価
試験成績+出席点。それぞれおよそ50%を配当。ただし、欠席時間分はレポートで埋め合わせることができる。
*レポートの書き方
テーマ:講義に関係した内容で、自分が興味を持ったものであれば、どの分野で
書いても良い。
講義の際に紹介する参考書も、テーマ選定のヒントになるだろう。
@調べる
テーマを設定し、それについて調べる。単行本や論文など、文献を読む。
インターネット利用も可。必ず複数の情報源にあたること。
自分で実地調査したり、分析する作業を高く評価する。
二次情報は、誰かによって加工された情報であることを考えると、自分が目で
見たり、経験で確かめた、一次情報・データの重要性がわかる。
A考える
複数の資料を調べると、情報の不一致に出くわすことがある。その原因を自分で判断しなくてはいけない。学問は日々進展しているので、いつ、誰が書いた情報か、ということが、その情報の価値を評価する上で大事になる。
Bまとめる
資料から引用した情報と、自分の調べたこと、考えたことを区別して記述し、
まとめる。引用文献、参考文献を明示すること。
本の内容の引き写し、既存のwebサイトの丸ごとコピーがあった場合、成績評価の対象としない。オリジナルの記述であることを諸君自身が証明できなければ得点にならない。そのために、引用文献の明示や、引用箇所の明確な処理が必要である。
レポートは講義時間前後に講師に手渡すことを基本とする。レポートの電子メールによる送付は、サーバー不調などによる不達の可能性などを考え、これらの手段の補助としてのみ認める。
webサイト 講義記録、補足情報、発展学習のために
http://www.chemie.org/geo/
http://www.ed.ipc.musashi-tech.ac.jp/~hhagiya/index.html
http://www3.justnet.ne.jp/~hagiya/mitech.htm
講師連絡先:萩谷 宏 hiroshi.hagiya@nifty.ne.jp