地学(2) 専門基礎科目 受講案内

 

2002.10.1 萩谷 宏

 

*重要:成績評価について

・今学期の地学(2)は、期末試験を行わない。出席点と期末レポートの評価により、成績評価を行う。

・期末レポートの提出期限は、12月末日を予定する。

・レポートの内容、及び各回の出席カードの記入内容は、すべてwebに公開されることを前提としている。あらかじめ了承されたい。

 

*年間授業計画(シラバス)

学科 建築 地学(2) 冬学期

Earth Science

2年 2単位 選択科目

担当教員 萩谷 宏

 

【授業概要・到達目標】多様な自然環境についての学習を深め、人間生活に関わる自然環境のしくみについて、より深く理解する。また、自然と人間との関わりで生じるさまざまな問題について学び、合理的に対応する能力を身につける。

【成績評価】 出席点を約50%、期末のレポートを約50%とする。期末試験は行わない。

【履修心得】 前期の地学(1)を履修していることを前提として講義を進めるので、未受講の場合は、webにアップしてある資料などで、前期の内容を把握しておくことを勧める。

 

【授業計画】

1.お日さまの科学 …太陽という恒星

2.宇宙への進出 …惑星探査の成果

3.生きている地球 …プレート・テクトニクスと地震・火山

4.宝石はなぜ美しい …鉱物の科学

5.石ころの語るもの …岩石の情報を読み解く

6.大陸と変動帯 …日本の地価が高い理由は?

7.赤い海底・サンゴ礁の海 …鉄とセメントの由来

8.海のめぐみ …海洋の役割、生態系、資源

9.砂漠と森林 …陸上のさまざまな環境

10.島・小さな地球 …島の一生と独自の生態系のなりたち

11.後氷期の人類 …文明の自然システムへの影響

12.大地の恵み …資源の利用と環境破壊 日本の鉱業史。

13.第四紀の地質 …海面変動と地形、関東ロームの起源。

14.大地の変動 多摩川の履歴と台地の形成、都市化と自然環境

 

【教科書】 プリントを配布する。

【参考書】 各回ごとに紹介する。

e-mail address】 hhagiya@eng.musashi-tech.ac.jp

【学生へのメッセージ】 レポートのテーマは自由。自分なりの問題意識を持って、主体的に学習を進めて、レポートをまとめて欲しい。

【オフィスアワー】 なし。

 

*講義の進め方(通常のパターン)

・前回の講義の質問に対する回答

・本日の講義の要点

・イントロとしてのVTRクリップ(約8分)

・VTRの内容に関する補足説明、

・板書による講義。標本類の回覧。要点のまとめ

・VTR2(約8分)

・VTR補足解説。

・質問の時間。次回予告。出席カード記入時間。

 

*講義の受け方

 基本的なマナーを守ること。(遅刻しない。携帯電話の電源オフ。etc.

 質問は歓迎する。なるべく各回の講義の最後にまとめて質問して欲しい。

 (講義内容の間違いを発見した場合などは、その場で指摘してくれるとありがたい。)

 

*出席カード

 毎回、学籍番号・氏名を自筆で記入するための出席カードを配布する。出席カードには、毎回の講義内容の要約を記入したり、質問や感想を記入するスペースを用意する。これらは出席点評価の対象とする。

代筆・代返を発見した場合、関与した学生の学期全体の出席点を0とする。(成績評価はレポート点のみで50点以下になり、自動的に不合格となる。)

 

*ノートの作り方

 背綴じのノートを推奨。ルーズリーフは、バラバラになりやすいので勧めない。

 各回の配布プリントに、講義の大枠と要点、参考文献を記入してある。それとは別に、ノートに板書を写し、講師の話した内容を項目ごとにメモしながら、見やすいノートをつくることを勧める。

 

*学習を深めるために

 90分の講義では、ごく簡単に、その分野の入り口部分しか紹介できない。

 各回で参考書を紹介するので、興味を持った内容については、それらを手がかりに、自分で学習を進めて欲しい。

野外実習の自主ゼミを実施しているので、積極的な参加を期待する。

 

*成績評価

 出席点+期末レポート。それぞれおよそ50%を配当。期末レポート以外に、小テストあるいは小レポートで出席点の不足を補うことができる。

 

*レポートの書き方

 

何のためにレポートを書いてもらうか

 地学(2)で要求するレポートは、諸君の小さな卒業論文である。地球科学あるいはそれに関連する分野で、自分が興味を持ったことについて、君たち自身が調べ、考え、試し、確かめた内容を記録し、報告する。その過程で諸君が何を学び、何を得たか、ということが評価の対象になる。

 従って、レポートの内容に完成度は要求しない。レポートをまとめるまでの過程で、どのようなことを諸君が学び、身につけたかがわかることが重要である。そのため、引用は最低限度に押さえ、諸君自身の活動内容がわかるようなレポートを期待する。

 実験、観察などの具体的な活動を歓迎する。資料検索においても、多面的なアプローチや、批判的検討を加えてもらいたい。

 

テーマの選定は自由:講義に関係した内容で、自分が興味を持ったものであれば、どの分野で書いても良い。講義の際に紹介する参考書も、テーマ選定のヒントになるだろう。

 

 @調べる

  テーマを設定し、それについて調べる。単行本や論文など、文献を読む。

インターネット利用も可。必ず複数の情報源にあたること。

自分で実地調査したり、分析する作業を高く評価する。

  二次情報は、誰かによって加工された情報であることを考えると、自分が目で

見たり、経験で確かめた、一次情報・データの重要性がわかる。

 A考える

  複数の資料を調べると、情報の不一致に出くわすことがある。その原因を自分で判断しなくてはいけない。学問は日々進展しているので、いつ、誰が書いた情報か、ということが、その情報の価値を評価する上で大事になる。その点でも引用の明示は重要。

 Bまとめる

  資料から引用した情報と、自分の調べたこと、考えたことを区別して記述し、

まとめる。必ず引用文献、参考文献を明示すること。これは成績評価の最低条件である。

 

 本の内容の引き写し、既存のwebサイトの丸ごとコピーがあった場合、成績評価の対象としない。オリジナルの記述であることを諸君自身が証明できなければ得点にならない。そのために、引用文献の明示や、引用箇所の明確な処理が必要である。

 

 レポートは講義時間前後に講師に手渡すことを基本とする。レポートの電子メールによる送付は、サーバー不調などによる不達の可能性などを考え、これらの手段の補助としてのみ認める。

 

webサイト 講義記録、補足情報、発展学習のために

 http://www.chemie.org/geo/

http://www.ed.ipc.musashi-tech.ac.jp/~hhagiya/index.html

http://www3.justnet.ne.jp/~hagiya/mitech.htm

 

web掲示板 …地学の学習支援BBS:質疑応答、疑問解決のために

 http://6510.teacup.com/hagiya/bbs

 

講師連絡先:萩谷 宏 hiroshi.hagiya@nifty.ne.jp