野外実習のレポート作成について
2009.10.10
*レポート作成の目的
学習の上で野外実習が価値を持つためには、事前学習はもちろんだが、事後に、そこで何を学んだのか、各自で確認し整理する必要がある。その作業のまとめがレポートである。
*レポートの書き方
レポートとしてまとめるべき事項は、
各地点において、
・どこで、何を観察したのか?(記載)
・それはどのような(地学的な)意味があるのか?(解釈)
という、記載事項とその解釈である。
そして、
・1日の観察を通じて、何がわかったのか?(論理)
ということを、整理して要領よく説明できることが重要である。
観察事実(記載)と、解釈とは、きちんと区別して書く必要がある。観察事実はそれだけで価値があるが、解釈はひとによって異なる可能性がある。
自分が見たものの意味をきちんと理解し説明するために、授業で配布するプリントだけでなく、文献にあたって調べる必要も生じる。用語の意味をまとめる必要もあるだろう。それらの引用文献・参考文献も明記する必要がある。
従ってレポートの体裁としては、化学実験や物理学実験のレポートを参考にして、例えば以下のような項目立てて仕上げることが望ましい。
1)目的(なんのために調査したのか?)
2)調査地域(調査地はどんな場所なのか?行程を再現可能になるように)
3)調査方法、使用した機器類(特殊な道具の使用があれば書く。再現可能性を確保)
4)調査結果(何を見たのか、記録として客観的に)
5)考察(見たものはどんな意味を持つのか。地域全体にどんな論理が成立するのか。)
6)まとめ(結局、この野外調査はどんな意義があったのか?)
7)文献(参考にした資料は何か?)
*記載事項を地図上に記入し、ガイドマップ的な体裁にしても構わないが、その場合でも、全体の観察を通して何がわかったのか、ということを別項立てでまとめるのがよい。