高3選択地学 授業の要旨 01

1997.5.8実施 次回


岩石の多様性

地球型惑星 石+鉄 →隕石(コンドライト)と材料同じ

石はどんなもの …地殻とマントル

マントル(上部):かんらん岩 …かんらん石(90%)+輝石(10%)+α
    (下部 :ペロブスカイト+α)

地殻 → マグマのかたちで浮いてきたもの →基本は火成岩(マグマの固まった岩石)

マグマの発生のメカニズム 地温勾配とかんらん岩の融点のグラフ
 1)温度の上昇 2)圧力の低下(マントル物質の上昇) 3)揮発性物質の供給による融点降下

 特に日本では、沈み込むプレート上面の含水鉱物(角閃石、雲母)の分解による水の供給で3)が重要。

火成岩の分類

(表)

火山岩と深成岩の違い …組織の違い

 火山岩 …斑状組織 …急速に冷やされる (数分〜数年)

 深成岩 …等粒状組織 …ゆっくり冷える (数百年〜数百万年)

 この違いは何か??

(組織の時間経過と温度低下による変化の図)

(縦軸:温度、横軸:時間で冷却曲線を書き、各鉱物の晶出区間を記入)

*マントルの部分融解 …マグマの生産 …玄武岩質のマグマが基本 (例外もあり)

マグマの多様性の起源

   マグマA    結晶X  マグマB
全体量  100g     80g     20g
SiO2%   50%     45%     70%
SiO2量   50g     36g     14g

 マグマAから、重量で80%分の結晶Xが晶出し、それが取り去られて残りのマグマBが分離したとすると、最初は玄武岩質のマグマ(SiO2=50%)だったのに、残液であるマグマBは流紋岩質のマグマ(SiO2=70%)になっている。

 =結晶分化作用 …マグマの多様性を、マグマと組成の異なる結晶の晶出と除去により説明することもできる。

実験で確かめると、通常はマントルから出てくるマグマは玄武岩の組成を持つはずだが、実際には地球上には安山岩〜流紋岩のマグマが大量に存在して、それが大陸地殻の大部分をつくっている。このことの説明が必要になる

多様性の起源
1)結晶分化作用 …ただし、量的に少ししかできない
2)部分融解条件の変化で初生マグマが異なる …日本のような沈み込み帯:初生安山岩質マグマ
3)大陸下部地殻や沈み込むプレートのはんれい岩などが融解


高3選択地学97計画

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