1)放射性物質 …ある確率で壊変していく
壊変確率は核種により一定、条件による影響を受けない。(壊変定数変化の可能性を検証した例)
半減期の概念
じゃんけんで勝ち残った者の数、単位時間ごとに半減していく …グラフで表現
関数の表現 y=e−λt
2)年代測定への応用
消滅核種
*年代測定に利用できる条件
半減期が長い核種…地球史を通じて消滅していない
半減期が短いもの…最近生産された核種であるということ
壊変系列の途中にある核種、あるいは宇宙線生成核種
炭素14法の原理
半減期がこんなに短いのに、なぜ誕生以来46億年の地球に炭素14が残っているのか??
→ 残っているのではない。大気上層で宇宙線により生産され、崩壊による消費とつり合っている。
だから、大気から切り離されると炭素14が減っていく。それを使って年代測定。木片や貝殻など。
3)地球の年齢
鉱床鉛による推定 パターソン(1955)の試み
*恒星の進化との関連
太陽系の形成…近傍での超新星爆発による材料供給
超新星爆発でできた核種が太陽系にはふんだんにある。…昨年の高2化学の内容
消滅核種の痕跡から、逆算して推定。隕石の同位体比異常(Allendeの包有物の話)。
(恒星の進化、種族の復習)
4)閉鎖系の成立 …鉱物という入れ物
外界との同位体の出入りがないことが重要。親と娘が両方いて、壊変の割合が求められる。
鉱物の定義(授業用の萩谷の定義)
A)ある特定の化学組成を持ち
B)ある特定の結晶構造を持つ
A、Bの一方のみ満たす場合がある。Aを満たしBが変化=多形(同質異像)、Bを満たしAが変化=固溶体。
*自然界では、複雑な化学組成をわずか数種類の鉱物の組み合わせで表現している →固溶体のおかげ。
造岩鉱物は、石英を除いてすべて固溶体である
では、多形のありがたみは …鉱物の形成条件の違いを反映。物理条件の化石。 (ダイヤモンド、Al2SiO5鉱物など。)