武蔵工大・工学部 土木工学科、建築学科 専門基礎科目
15 お日さまの科学 …太陽活動と地球環境
恒星から原子まで(第2回)
2001.10.9 地学#15 萩谷 宏
キーワード:地球型惑星、惑星大気、火山活動と惑星サイズ。
太陽系
太陽系の形成 星間雲の収縮→原始星→周囲に原始惑星系円盤→微惑星形成→惑星形成
過去の太陽系の情報 隕石、太陽大気、原始星の観測
惑星の形成
原始惑星系円盤…低温のガスやチリ チリ=鉱物の成長、重力で微惑星形成
微惑星の衝突・合体集合
地球型惑星
中心部に金属鉄、周囲を岩石が構成する惑星(岩石惑星)
水星、金星、地球、火星および小惑星。月を始め、大型の衛星も。
大気…基本的には二酸化炭素と水蒸気、その後のプロセスで変化。
太陽から遠いところ…木星型惑星(ガス惑星)、氷惑星(冥王星など)
地球
大気1気圧、窒素と酸素を主体。液体の水が海洋を形成。地球型惑星で最大
火山活動が現在まで継続、強い磁場の存在。
火星
大気は0.007気圧。二酸化炭素主体。-50度程度の低温。ドライアイスと氷の極冠。
火山活動は停止。磁場もない。…大気のはぎ取りの進行
かつては表面に液体の水があった可能性が高い。
金星
大気は約100気圧。二酸化炭素主体。400度程度の表面温度。硫酸の雲。
表面は肉眼では見えないので合成開口レーダーで観測。
火山地形あり。活動的な表面の地形。
月
大気はなし。地球に類似した化学組成。クレーターとそれを埋める玄武岩質熔岩。
高地は斜長岩質。表面は衝突で破砕されている。火山活動は約30億年前まで。
講義は要点だけ説明。
地球型惑星の大気と表層環境の違いのポイント
1)材料は同じ 2)太陽からの距離…表面温度 3)惑星のサイズ…大気の保持、火山活動・磁場の保持。
「人類、月に立つ(12)」を視聴。アポロ計画の意義、月面での調査や、映画「月世界旅行」制作のエピソードなど。
VTR:
・NHKジュニアスペシャル #22「はるかなるET」
・"人類、月に立つ"第12回「月世界探検」
参考書:
・理科年表読本・太陽系ガイドブック 寺門和夫著、丸善、1997 \2000
・惑星の科学 清水幹夫編 朝倉書店
講義データ
http://www.chemie.org/geo/
H.Hagiya (c)2001