2002年度地学

武蔵工大・工学部 建築学科 専門基礎科目


15 宇宙の大構造  …銀河とブラックホール

 さまざまなスケールの地学現象 第2回

2002.10.8 地学#15 萩谷 宏


キーワード:銀河 赤方偏移 泡状構造 恒星の進化 ブラックホール

恒星の分類 HR図(復習)

距離の単位…光年(light year)
 1光年=秒速30万kmの光が1年かかって進む距離。およそ9.46×1012km
 (年周視差で決める距離:1パーセク(pc)=3.26光年 10pcを絶対等級の基準とする)

宇宙の大きさ…宇宙の年齢と関係 およそ150億光年(±50%の誤差を含む)
 ビッグバン以降、光速で拡張を続ける
 赤方偏移 遠方の天体が出す光:光速に近い速度で遠ざかる。
  …ドップラー効果で波長が長くなる。(赤い方にスペクトルがずれる)
  *スペクトル…物体が出す光の波長−強度パターン
 宇宙の果てを見る…過去の宇宙を見ること
 光速の91%で遠ざかる天体 宇宙形成から現在までの9%の時代を見ている
 宇宙年齢の推定 ハッブルの法則と恒星物理学の矛盾

恒星集団
 星団、銀河、局部銀河群 銀河団 超銀河団

わが銀河系
 円盤状、直径10万光年 太陽系は中心からおよそ2/3の位置
 天の川…太陽系からみた銀河系の断面

銀河の分布 不均一
 銀河分布の粗密構造 巨大な泡状構造、グレートウォール
 ダークマター問題 …宇宙全体の質量が宇宙の未来を決める
 銀河回転の回転速度分布の謎

ブラックホール
 太陽の30倍以上の質量を持つ恒星の終末 あるいは銀河中心に存在(巨大、多数)

VTR:
NHKジュニアスペシャル #24「ブラックホール」
同上 #26「超銀河団」

参考書:
・宇宙の大構造 須藤 靖著 培風館 NEW COSMOS SERIES 4 1992 \1600
・星の進化 斉尾英行著 培風館 NEW COSMOS SERIES 5 1992 \1600
・壮絶なる星の死 高原まり子著 培風館 NEW COSMOS SERIES 7 1994 \1437
・ブラックホール 宇宙最大の謎 クーパー、ヘンペスト著 出口修至訳 三省堂 1997 \2500

講義データ
http://www.chemie.org/geo/


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