縞状鉄鉱の特殊性
3価の鉄イオン 造岩鉱物中で安定。
有機炭素が存在しなければ、還元するのは困難。
密度大、海洋底の玄武岩の直上に発達
→ マントル内に沈んだら浮いてこない
有機炭素との分離 浅海に有機炭素、深海に縞状鉄鉱?
地球史的な問題
地殻中の有機炭素に対する、酸素の量が大幅に不足(秋山,1984など)
残存縞状鉄鉱+硫黄の酸化を考えても、1019kgのオーダーで不足。
→“失われた酸素”
10の16乗kg/100万年の消費で、説明できる。
この推定の意味するところ
イスアの縞状鉄鉱の存在 → 酸素生産
イスアが当時の一般的な海洋底を表現するなら、非常に初期の段階(38億年前)から、大量の酸素放出があったことになる。
→光合成による酸素放出の開始はきわめて早い時期?
27億年前〜25億年前頃の、スペリオル型の大量の縞状鉄鉱の形成 …全体から見ると量的には縞状鉄鉱生産のごく一部である。大半が沈み込んだ。
→大量の縞状鉄鉱形成と、大気中の酸素増加のタイムラグを説明できる