2002年度・自主ゼミ「武蔵野台地をあるく」

参加自由。企画責任者:萩谷 宏


 はけの道を歩く

2002.7.30 実施

 国分寺市では、あちこちに案内の看板がある。写真は国分寺駅から武蔵国分寺跡に向かう途中のお鷹の道入り口にて。野川や湧水の保全につとめているようだ。

 周辺案内図。西国分寺駅との中間、国分寺崖線南側に、真姿の池湧水群や、国分寺跡などがある。

 住宅地の間を流れる湧水からの側に注ぐ水路。

 よく見ると、カワニナ(巻貝)がいる。どうやら砂の表面の珪藻を食っているらしい。カワニナがいるということは、それを食べるホタルもいるということか。

 真姿の池そばの湧水。教科書通りにがけの下、武蔵野礫層からわき出しているようだ。地下水なので温度が年間を通して一定している。夏はとても冷たくて気持ちがいい。看板に水は生で飲むなと書いてある。

 湧水の下の砂利は、もともとは武蔵野礫層のレキだと思うが、こうなると確証はない。湧水の崖はコンクリートで固めてあるが、固めないと砂礫が流れ出して、谷頭浸食が進んでしまうと言うことなのだろう。

 武蔵国分寺跡。礎石を残して、いまはほとんどが草原。資料は近くの中学校に展示してあるらしい。

 国分寺から小金井に歩く途中、関東ローム層がよく見える崖がある。近寄るのは遠慮して遠くから見ただけだが。

 小金井市での野川の様子。護岸が新しい。

 下流側。一応、水生植物が生えるように工夫したようだ。これらの植物が栄養塩類の除去に果たす役割を解説。人は昔はうまく自然とつきあっていたのだなあ。

 欄干に集まる学生諸氏。腹が減り始めているはずなので、引率者としては気が気でない。アスファルトの道でかなり消耗しているし。

 湧水がここで野川に流れ込んでいるようなのだが、家庭からの雑排水と一緒でないといいのだが。

 野川沿いにサイクリング道路が整備されている。どこまで連続するのか、確認していないが。

 貫井弁天の池。なぜかこの辺りの湧水には弁天様が祀ってあるような気がする。真姿の池もそう。等々力では不動明王だが。文化史的な意義があるはず。

 貫井神社の湧水。やはり岩とセメントで土砂を止めてある。

 超スーパー下宿って、なんだ?

 なつかしいポスト。

 はけの小道。中村美術館のそば。残念ながら美術館は休業中だったのだが。

 キウイの畑。

 はけの小道の出口。涼しかったのに…。

 小金井市では、はけの道町会というのがあるらしい。案内板もところどころにあるが、はけの道そのものは連続性が悪く、よくわからない。

 野川に出る。正面は都立武蔵野公園。その向こうに野川公園がある。

 左側の堤防の低いところは、増水時の水量調節用の遊水池だろう。

 この公園の中には地下貯水・浸透施設があるらしい。集水面積を考えないと、あまり意味のある施設にならないと思うのだが。実験施設ならいいのだけど、このようにその効用を声高に唱えるのは、わかっていないのではないか。なんだか、つくることそのものが目的のような気がする。この公園の中の水を押さえたいのだったら、森林か水田にしておけばいいような気がするのだが。

 だまされてはいかん。批判的精神を。

 参加者。

 参加者。

 野川に注ぐ排水溝。金網に引っかかったゴミが悲しい。

 野川公園。野川に沿って、北側に自然観察園や湧水がある。

 一応ここで解散、ということにしたが。

 野川公園内の案内板。野川の流域の地図が大きな看板になっているのは珍しい。流域はけっこう長い。多摩川との合流点まで行くのは、自転車でもないときびしいようだ。地層の断面図はいまひとつの出来だが、まあこんなものだろう。

 生物相も紹介している。

 この辺りだけ緑地が多い。ICUや調布飛行場も近い。

 ここで解散。僕は湧水を確認してから芝生で寝転がる。三々五々、バスに乗って帰る。

 おまけ1 お鷹の道にて。

 おまけ2 国分寺市の崖上で。


講義データ
http://www.chemie.org/geo/


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